形容詞の限定用法と叙述用法
限定用法と叙述用法
形容詞の限定用法と叙述用法とは小難しい言葉ですが、名詞を修飾する形容詞の用法と、補語になる形容詞の用法という意味です。
赤い花 a red flower →限定用法
その花は赤い The flower is red. →叙述用法
何故、"a red flower" が、限定用法かと言うと、数多くある花の中から、「赤い」ものに限定しているからです。red が「花」を修飾しているよりも、限定しているとみる考え方は、冠詞の考え方にも通じるものがあります。
"The flower is red." が叙述用法なのは、red は「その花」について説明(叙述)しているから。
文法用語自体は重要ではありませんが、限定用法のみの形容詞や "alive," "awake," "aware" 等 a-形容詞のように、叙述用法のみの形容詞などがありますので、考え方を理解するのは大切です。
We don’t know whether he is alive or dead.
×She is very alive woman. 名詞の前は不可
英語の形容詞は、名詞を前から修飾する場合、その名詞の性質や特性を限定する働きをし、名詞を後ろから修飾すると、その名詞を説明する傾向があります。
この性質は、someone やanyone 等後ろからしか修飾できない名詞や、分詞の形容詞的用法、知覚動詞、使役動詞を理解するのにとても大切になります。
冠詞同様、名詞を前から修飾する時と、後ろから修飾する時のイメージの差を作るように心がけましょう。
限定用法のみの形容詞
ONLY, MAIN 等は、名詞の前に来る限定用法のみに用いられます。下記は、限定用法のみに用いられる形容詞の例です。
only, solo, mere, utter,
main, chief, principal, mere, total, utter,
former, latter, upper, middle, lower, elder
indoor, outdoor, inner, outer,
financial, chemical, medical, judicial,
live, lone
She is their only child.
Reception is in the main building.
She is a former Italian ambassador.
ONLY は、通常限定詞の直後に来ます。ONLYには、副詞や接続詞の用法もあるので注意しましょう。
WOODEN, WOOLEN など、名詞が形容詞化した単語も、限定用法のみです。名詞のWOOD, WOOL を形容詞的に使った時と意味は変わりません。
It is a wooden salad bowl. = It is a wood salad bowl.
She bought a woolen scarf. = She bought a wool scarf.