受身の使い方 - Using the Passive
日本語を英訳していると、主語がハッキリしないので、ついつい受身を使いがち。さらに、日本語の「れる・られる」をすべて受身に英訳したりと、間違えて使いがちです。
英語の受身と日本語の受身は使い方が違います。
アクセサリーを彼氏に壊された。
→×I was broken my accessory by my boyfriend.
→△My accessory was broken by my boyfriend.
→○My boyfriend broke my accessory.
昨日、友達に突然来られた。
→×I was unexpectedly come by a friend yesterday.
→×A friend of mine was unexpectedly come yesterday.
→○A friend of mine unexpectedly came yesterday.
日本語の受身には「迷惑」のニュアンスを表す事がありますが、英語の受身にはこの意味はありません。
"My accessory was broken by my boyfriend." は、英文法的に正しいですが、「私のアクセサリーは、彼によって壊された。」という事象を言っているに過ぎず、日本語にあるような「迷惑」の意味合いは含みません。
「彼に壊された」と言いたいのであれば、"He broke my accessory!" と「彼が壊した」というのが英語流です。
「昨日、友達に突然来られた」と言いたい場合も、受身表現ではなく、"A friend of mine unexpectedly came yesterday." と、"unexpectedly" という副詞を使って、"予想外に・予定外に”という迷惑の意(文章の流れによっては驚き・喜び)を表します。
そんな、日本語とは違う「受身」の感覚。まずはどんな時に受身を使うのか、そこから学習しましょう。
極端な話、受身は主語が不明であったり、誰がやったか重要ではなかったりする時か、動作の主体よりされた者・物の方が重要な時のみ使われる、と思ってください。
行為の主が不明または重要で無い場合
Coffee beans are produced in Brazil.
My professor's house was built in 1886.
This shirt was made in China.
製作されたもの(作品)が主題な場合
Hamlet was written by Shakespeare.
"Ocean's Eleven" is directed by Steven Soderbergh.
受け手の方が重要な場合
I was scolded by my father.
Many people were injured in the accident.
Many politicians have been assassinated in history.
この他に、責任回避の為に受身を使う事があります。
Son: Mom, a glass is broken.
Mom: Did you break it?
「誰の行為」か意図的に隠す時は受身を利用すると便利です。