Verbs of Perception - 知覚動詞
「誰かが何かをしているのを見た。」「誰かが何かをしているのを聞いた。」こんな表現を、英語では、知覚動詞+目的語+原型不定詞/分詞の形で表します。 「誰・何は どうする『誰・何が〜なのを』」の第五文型(S+V+O+C)です。
現在分詞で表現すると原型不定詞よりも「進行中の行為」のニュアンスがあります。
A: John is sick, so he can't come.
B: No way! I saw him playing golf yesterday.
A: John is a good golf player.
B: I know. I saw him play golf yesterday.
上記のニュアンスの違い、分かりますか?
現在分詞(-ing形)の場合、「昨日ゴルフしているのを目撃した」というニュアンスなのに対し、原型不定詞の場合「彼がゴルフしているのを観戦した。」というニュアンスになります。
現在分詞の場合は動作の一部を、原型不定詞の場合動作の一部始終を表すことになります。
とは言え、知覚動詞+原型/現在分詞の違いを厳密に使い分けている人は案外少なく、どちらでもあまり意味が変わらない事が多いです。
知覚動詞には下記のようなものがあります。
see, notice, watch, look at, observe, hear, listen to, feel, smell, etc.
I saw him enter the building.
I saw him when he entered the building.
I saw him entering the building.
I saw him while he was entering the building.
I heard a famous jazz singer sing at the bar yesterday.
I heard the singing from beginning to end.
I heard my roommate singing in the bathroom.
The singing was in progress.
英語の場合何かを直接「見る」「聞く」「感じる」という行為は、この知覚動詞+目的語+原型不定詞/分詞で表します。
これらの動詞はTHAT-節を取ることもできますが、その場合「直接」のニュアンスは無くなります。THAT-節の場合と知覚動詞+目的語+原型不定詞/分詞の違いをみてみましょう。
A: I heard (that) Meg didn't like cooking.
B: No way! I saw (that) she made great dinner.
A: I heard a woman screaming last night.
B: I actually saw a man attacking her.
THAT-節の場合、直接Megが言わなくても間接的に聞くこともありますね。なんにしても誰かからか「聞いた」。それに対し「見た」行為は、直接作っているところを見たわけではないかもしれませんが、「豪勢な夕食」を彼女が作ったことは「見て知っている」という意味です。
一方、知覚動詞+目的語+原型不定詞/分詞の場合は、直接「叫ぶのを聞いた」のであり、直接「見た」ということになります。
日本語では「メグが夕食を作ったのを見た」というように、実際に作ったところを見ても「主語+動詞」で表現しますから、THAT-節とのニュアンスの違いが見えてこないかもしれませんが、英語の場合、THAT-節と知覚動詞+目的語+原型不定詞/分詞ではニュアンスが異なるので注意して下さい。