可能と許可 - Ability and Permission
「〜できる」「〜しても良い。」といった、可能と許可の言い方を見てみましょう。CANとMAYの意味の違いもつかんで下さい。
可能の CAN
なにか「できる」かどうかを表現する時は CAN を使います。
He can swim.
She cannot (can't) swim.
He could swim.
She could not (couldn't) swim.
Can you use a computer?
可能の CAN の過去形は COULD。
can = be able to, cannot = be unable toで置き換えられます。
She cannot play the piano.
She is unable to play the piano.
He could play the piano.
He was able to play the piano.
さてさて、「英語を話せますか？」と聞く時、"Can you speak English?" と聞きますか？それとも "Do you speak English?" と聞きますか？
実は一般的なのは、"Do you speak English?" の方です。
英語の現在形は習慣を表します。ですから言葉を使うというのは、習慣を表す現在形で表現するのですね。それに対して、"Can you speak English?"は、能力の問題として聞いていることになります。
A: Do you speak Japanese?
B: Yes, I do. Can you speak Japanese?
A: No, I can't. Do I have to?
B: Well, you are in Japan. It is convenient if you speak Japanese.
"Do you speak Japanese?" は、「日本語が話せるかどうか」は能力の問題ではなく、言語として使うか聞いています。 一方、"Can you speak Japanese?" は、能力の問題を聞いています。"Do you speak Japanese?" に比べて、「能力があるか否か」を聞いています。
許可の CAN と MAY
相手に許可を求めたり許可を与えたりする時は、CAN, MAY を使います。CANの方がくだけた表現です。
You can use a computer for an hour.
Can I use your computer?
You may use a computer for an hour.
May I use your computer?
店員さんがお客様に声をかける時、"May I help you?" の方が "Can I help you?" よりもかしこまって聞こえます。
MAY のニュアンス
MAY は上下関係のニュアンス含む助動詞です。許可を与える際、MAY を使うと尊大な感じになるので注意が必要です。
逆に、疑問文では MAY を使うと、謙遜した感じになり、CAN より丁寧になります。
May I come in?
Yes, you can. (Yes, please.) ← 一般的
Yes, you may. ← 尊大・権限を与える響き
May I smoke here?
No, you may not. (No, you cannot.) ← 不許可
No, you must not. ← 禁止
CAN のニュアンス
CAN の核の意味は「可能」。「あなたはできる」ということから、「可能」の意味が転じて「許可」の意味をもったり、相手に「私はできますか？」「あなたはできますか？」と尋たりすることから、依頼の意味になります。
CAN が可能か許可か、または依頼かは、文脈によります。
例えば、アメリカのパーティーで皆が英語で話しているから、日本人同士でも無理して英語で話していたら、哀れに思ったかホストが "You can speak Japanese." と言ったら、この場合は許可です。
一般的に、自分自身に許可を与える事はありませんから、 "I can speak Japanese." のように、"I" が主語の平常文なら可能です。
また、"Can I use your computer?" のようにI を主語にした疑問文でしたら、許可を求めた依頼になります。
