所有格 と指示代名詞 - Possessives and Demonstrative Pronoun
名詞の所有格
「メリーさんの羊」「人の心」「今日のスペシャル」というように、名詞が何かを所有している場合、英語では、名詞 + '(Apostrophe)で表わします(ちなみに「メリーさんの羊」の英語のタイトルは"Mary Had a Little Lamb"です)。
- 通常 'sをつけます。
a girl's dress, a baby's toy, today's specials, Mary's little lamb
- 複数語尾(-s, -es) の場合 ’のみ
girls' fight, babies' toys, friends' houses
「太郎さんと次郎さんの車が盗まれた!」と日本語で言っても、太郎さんと次郎さんが共有していた一台の車が盗まれたのか、各々の車が盗まれたのか不明ですが、英語では使い分けて言います。
Taro and Jiro's car was stolen.(一台を共有)
Taro's and Jiro's cars were stolen. (各々車を所有)
名詞's の形で、「〜のもの」という意味になります(独立所有格)。やはり名詞の反復を避ける為に使います。
This is not your money. It's company's (=company's money).
This is my purse. Megan's (=John's purse) is on the desk.
's と ofの違い
's と of は、あまり厳密に使い分けられていません。ただ、一応のルールはあるので、見てみましょう。
's は、名詞が人間や擬人化されたものが何かを所有している時に使います。
Megan's purse, , Japan's economy, today's news, etc.
Japan's economy, today's news のように、名詞が人間等で無い場合は、【OF】を使った方が文語的で、改まった感じがします。
the economy of Japan, the news of today, etc.
逆に、「誰が持っている」が明確な場合【OF】は使いません。
×the purse of Megan
ただし、冠詞や指示代名詞と所有格が重なるのを避ける時や、「〜の中の○○」という言い方では、(名詞) of 所有格代名詞を使います。
the achievement of Mary's (マリーのその功績)
Mary's achievement(マリーの功績)
a purse of Megan's (メーガンの財布の中の一つ)
Megan's purse (メーガンの財布)
picture, portrait, paintings 等は、's と、of の両方を使いますが、意味が異なります。
my mother's picture = 「母が所有する絵」・「母が描いた絵」「母を描いた絵」
a picture of my mother =「母を描いた絵」
a picture of my mother's =「母が所有する絵の一つ」
a picture by my mother =「母が描いた絵」
日本語の「母の絵」だけでは、「所有する」のか「描いた」のか「描かれた」のか解りません。英語でも、"mother's picture" の場合、文脈から察するしかありません。
けれども、a picture of 目的格 なら、「描かれた絵」。 a picture of 所有代名詞 なら「所有する絵」。a picture by 目的格 なら、「描いた絵」と、明確に区別する事ができます。
ここで、by が使われているように、日本語の 「の」がいつも OF とは限らない事に注意しましょう。
「モネの絵」 = paintings by Monet = Monet's paintings
「秘密の部屋のカギ」 = the key to the secret room