文構造の違いは発想の違い
英語は、主語 + 述語で文が成り立ちます。誰もが知っているこのルール、英語を話す時・書く時に忘れがちです。
私ももちろんその一人でした。
日本語は主語を省略するけれども、英語は省略しない程度に考えていたのです。
例えば、「母は、買い物に出かけました。10分ほどで戻ると思います。」と言うのでしたら、「戻る」のは母で、「思っている」のは自分と分かります。この場合は「省略」しているに過ぎません。
けれども、実は、それだけではないのです。
それに気づいたのは、ニューヨークに来て、英語の先生に英文日記を直してもらっていた時です。
「桜、英語を書く時は、常に『誰が・何が』『どうした』を考えなさい。あなたの文章は、何が動作の主体なのかわからない文が多すぎる。」と注意されました。
「英語は主語を省略しない」程度に考えていた私は、多少戸惑いながらも、常に「誰が・何が」形式で考えるように心がけました。
考えているうちに気付いたのです。「日本語は、主語を省略しているんじゃない。日本語の主語は、It みたいなものがあって、でも、Itよりももっと広いのだ。」と。
英語にも、何が主体かわからない表現法があります。
It rains.
There is a pen.
といった表現ですね。
でも、日本語には、天気や存在を表す以上の、「英語にはない、何だか良くわからない主体の観念」があります。
ここで説明するには、あまりにも長くなりますし、英文日記を書く上で絶対に無ければいけないものでもありません。
むしろ、私と同じように、主語と動詞を意識しながら書くようにして、初めて気づく事です。
ですから、まずは、「日本人のしがちな、英語の間違い」に注意しながら、英語日記に挑戦しましょう。苦しい英語学習ではなくて、楽しい、新しい発見が英語を通じて見つかりますよ。